人気漫画の美味しんぼ。美味しんぼは原作は漫画として今も根強い人気作品です。これまでドラマや映画、そしてアニメなど多くの映像化がされてきました。
今日は美味しんぼの映像化作品の中でも、初の実写化となったドラマや映画にフォーカスしていみたいと思います。ドラマはいろんなキャスティングがこれまでされてきています。
どのようなキャストなのかここで振り返ってみたいと思います。それからアニメ版の美味しんぼもいまだに非常に人気となっています。アニメ版の最終回はどうだったのか、その点もチェックしてみましょう。
美味しんぼのドラマのキャスト
美味しんぼのドラマでは、主人公の山岡士郎を演じた俳優は３人です。まずはドラマから時系列で振り返っていきましょう。
唐沢寿明版の美味しんぼ
最初に美味しんぼのドラマ化で山岡士郎を演じたのは唐沢寿明さんです。ドラマの放送期間は1994年から1999年までで、すべて2時間ドラマでした。放送局はフジテレビ系列で全5回の作品となります。
当時の平均視聴率も16.8％を記録しており、なかなかの評判でした。このドラマ版は筆者も見た記憶があり、主人公山岡士郎には唐沢寿明さんが最適だったと今も思っています。
＜唐沢寿明版の主要キャスト＞
※俳優さんの画像はドラマ出演のものとは限りません。ドラマのキャストは、シーズンごとに配役が変更となっているものがあります。独断ではありますが、個人的に原作と似ていたと思う俳優さんを中心に掲載します。
＜山岡士郎 – 唐沢寿明＞
何と言ってもドラマ版では唐沢寿明さんが最も山岡士郎のイメージには合っていたと思います。特にアニメ版の山岡と唐沢寿明さんは目の感じが似ていて、しっかりと原作のイメージを壊さないキャラクターづくりをされていました。
＜栗田ゆう子 – 石田ゆり子（パート1、2、3）、富田靖子（パート4、5）＞
栗田ゆう子のキャストとは石田ゆり子さんと富田靖子さんが担当されました。この当時は栗田ゆう子と似た顔の人はなかなか見つからなかったように思います。私は石田ゆり子さんが演じた回に関しては記憶がありますが、富田さんの時は見ていなかったかもしれません。
＜海原雄山 – 原田芳雄（パート1）、江守徹（パート2 – 5）＞
海原雄山というと美味しんぼを語る上では無くてはならない人物です。ドラマのパート１では原田芳雄さんが海原雄山を演じました。さすがにこれには驚きましたね。全く原作の雄山とは似ていはいないです。
必ずしも似てる必要はないのですが、原作をモチーフにする以上はある程度はイメージに沿っていてほしいところ。とはいえ、完全に原田芳雄流の海原雄山を演じられていました。
知らない人からすればこれはこれで良いのかもしれませんが、美味しんぼファンとしては納得いかなかった人が多かったのではないでしょうか。
後に、パート２からは江守徹さんが海原雄山を演じます。江守徹さんの海原雄山は髪型とメイクも雄山風に寄せてきています。語り口はアニメ版の大塚周夫さんとは全く別物ですが、江守徹さんらしい重厚な演技に見応えがありました。
＜京極万太郎 – 伊東四朗＞
京極万太郎のキャストは伊東四朗さんが担当されました。顔つきは何となく似ています。スキンヘッドではないので、微妙な気もしましたが、見慣れてくれば京極万太郎に見えなくもないです
＜岡星精一 – 益岡徹＞
岡星に関しては、個人的にもともと好きなキャラクターだったのですが、ドラマでは益岡徹さんというのは意外でした。全く原作とは別人です。特にアニメ版と比較すると違和感ありありです。
ただ益岡徹さんは素晴らしい俳優さんですので、演技自体に文句はありませんでした。板前らしく凛とした出で立ちでした。
＜岡星良三 – 元木行哉＞
岡星の弟の良三は元木行哉さんが担当されました。顔からして結構似ていますよね。
＜唐山陶人 ＞
- 田村高廣（パート1、3、5）
- 内田朝雄（パート2）本記事未掲載
- 久米明（パート4）本記事未掲載＞
唐山陶人は３人の方が演じていますが、田村高廣さんが結構雰囲気は似ていたように思います。物腰のやや柔らかい唐山陶人という感じです。
＜大原社主＞
- 中条静夫（パート1）
- 鈴木瑞穂（パート2、3）
- 船越英二（パート4）
- 神山繁（パート5）
大原社主を演じていたのは４人います。個人的には船越英二さんが原作と比べるとしっくりきました。顔つきは大原社主にも似ています。
＜谷村文化部長＞
- 秋野太作（パート1）本記事未掲載
- 大河内浩（パート2 – 5）
谷村部長は秋野太作さんと大河内浩さんが演じています。髭をつけた大河内浩さんの方が秋野太作さんよりもかなり似ていました。秋野太作さんは全くフィットしていませんでした。
＜富井文化副部長＞
- 津村秀祐（パート1）本記事未掲載
- 本間しげる（パート2 – 5）
富井副部長は本間しげるさんがなかなか良かったのではと思っています。富井副部長は、アニメ版が強烈すぎてかなり甲高い声がファンの間ではイメージとして定着していましたから、役者さんも大変だったと思います。
＜花村典子・田畑絹江＞荒井乃梨子・あめくみちこ
花村典子を演じたのは荒井乃梨子さんで、田端絹江さんはあめくみちこさんが演じたようです。すいません。ドラマは見たのですが、全くこの二人には記憶がございません。ドラマ版では中心的な設定はかったように思います。
荒井乃梨子さんは元キャンペーンガールから芸能会入りされた方のようです。吉田栄作さんと山口智子さん主演のフジテレビドラマ『もう誰も愛さない』にも出演されていました。
出典：https://ameblo.jp/razor777/entry-10374239673.html
＜二木まり子-宮崎彩子＞
二木まり子を演じたのは宮崎彩子さんです。現在はタンゴダンサーとしても活躍されているそうです。二木まり子というとかなりの色気のあるキャラクターです。原作ファンからするとそれなりの美人さんでないと納得しないです。
宮崎彩子さんはお綺麗な方ですね。美味しんぼ以外でも当時ドラマに多数出演されていました。刑事ドラマや水戸黄門などにもゲスト出演をよくされています。
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TOKIO松岡昌宏版の美味しんぼ
松岡昌宏さんが主人公山岡士郎を演じたバージョンは、2007年から2009年までに3回放送されました。このシリーズでは前作から役を引き継いだのは岡星を演じた益岡徹さんと京極万太郎を演じた伊東四朗さん（後に北村総一朗と交代）くらいです。
＜山岡士郎-松岡昌宏＞
松岡昌宏さんが山岡士郎を演じるということで、最初は唐沢寿明さんと比較をしてしまい、かなり違和感がありましたが、ドラマが進むに連れて個人的には慣れてきました。
ただこのシリーズは海原雄山を演じた松平健さん以外は特に原作にキャラを寄せてくることはないようでした。松岡さんらしい硬派な感じで、ぐうたら感の少ない山岡士郎でした。
＜栗田ゆう子-優香＞
ヒロイン栗田ゆう子を演じたのは優香さんでした。やはり原作とは全く違いますね。松岡バージョンでは原作にそれほどこだわっていない感じでした。演技自体は栗田ゆう子の持つフレッシュで真っ直ぐな雰囲気は出ていました。
原作ファンからするとかなり違和感は感じたかもしれません。
＜海原雄山-松平健＞
松平健さんの演じた海原雄山は見た目はかなり寄せてきています。キャラとしては、かなりお上品な雄山という表現がぴったりだと思います。話し方が暴れん坊将軍の様に男前すぎてマイルドな海原雄山という感じです。
＜富井副部長-松澤一之＞
富井副部長は松澤一之さんでした。お調子者感は表現されていたように感じます。いわいるアニメ版の強烈キャラではありません。あれはやはりアニメだからできるキャラなのかもしれません。
そもそもアニメ版の富井副部長のように、あそこまで甲高い声の人はそうそういませんからね。ドラマであれをやると不自然極まりないです。^^;
＜大原社主-神山繁＞
大原社主は前作の終盤から神山繁さんが演じられました。完全に原作とは違います。ただ社主としての風格などはさすがといった感じでした。
＜二木まり子-上原さくら＞
二木まり子を演じたのは上原さくらさんです。これは、もう、、、完全に違いますよね。全く二木まり子のキャラではありません。上原さくらさんも、もちろんお綺麗なのですが、二木まり子とはキャラクターが全く違います。
松岡昌宏版の美味しんぼは、放送当時は普通に楽しく見た記憶があります。今見返してみたらどうなのかはちょっとわかりませんが、こうしてキャストを見比べると、唐沢寿明版の方が良かったように思います。
そもそもアニメ版の出来が、作画はともかく内容、声優、音楽など非常に良い世界観を作り上げていたので、無理にドラマにする必要もなかったのかなと思います。
劇場版 映画 美味しんぼのキャスト
美味しんぼは映画化もされています。映画は1996年に公開されています。主要キャストは原作に合わせて設定されていますが、大原社主が山岡士郎の後見人になっていたりとオリジナルの変更点が随所に見られます。
ここでは主要なキャストにしぼってチェックしてみましょう。
＜山岡士郎-佐藤浩市＞
劇場版の美味しんぼは佐藤浩市さんが山岡士郎を演じています。若いですねー佐藤浩市さん。佐藤浩市さんの演じる山岡士郎は唐沢寿明さんとはまた一味違った山岡士郎になっていました。
原作とは少し違いますが、キャラクターとしては癖のないキャラで、これはこれでよかったと思います。
＜栗田ゆう子-羽田美智子＞
羽田美智子さんもお若いですねー。かなり初々しいですね。栗田ゆう子とは全く見た目は違います。ただキャラクターの持つ雰囲気は栗田ゆう子っぽく素直で芯の強いところが表現されていました。
＜海原雄山-三國連太郎＞
海原雄山は三國連太郎さんが演じています。完全に原作は無視です。キャラクターもアニメの海原雄山と比較すると全くの別人というか、あえて踏襲しなかったものと思います。釣りバカ日誌のスーさんとキャラがかぶっていたような気もします。
とはいえ、とても人間味のある海原雄山が見られました。毒があまりなく、しかしわがままな海原雄山でした。
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美味しんぼ、まさかの声優さんの実写ドラマ
美味しんぼのドラマや映画をここまで見てきましたが、なんとアニメの声優さん自身がドラマ仕立てで出演した番組があります。
山岡士郎を演じた声優の井上和彦さんと栗田ゆう子を演じた声優の荘真由美さんが、そのまま出演しています。見た目はアニメと違いますが、声が完全に当人ですので違和感なく見られます。
しかし井上和彦さんと荘真由美さん、二人共お若く素敵です。荘真由美さんが本当に可愛いです。
アニメ版の意外な最終回
ここでドラマや映画から離れて、今度は美味しんぼのアニメ版に話を移したいと思います。美味しんぼのアニメ版は1988年10月から1992年の3月17日までの約三年半放送され、全136話で放送終了となっています。
ではアニメ版の最終回はどのような内容だったのか、ここで振り返ってみましょう。美味しんぼのアニメの最終回は作品的には非常に中途半端な感じで終了しています。
美味しんぼアニメ版最終回136話『究極の披露宴（後編）』
アニメ版の最終回は、披露宴対決というとんでもない内容で展開されます。至高の披露宴VS究極の披露宴という対決です。至高の披露宴では海原雄山の料理が、そして究極の披露宴では山岡士郎と栗田ゆう子が料理を提案します。
＜至高の披露宴メニュー＞
まず至高の披露宴側ですが、こちらの披露宴の新郎新婦は作中に普段出て来るキャラクターではありません。一般の方の披露宴を借りて、海原雄山が至高の披露宴メニューを提案します。
海原雄山が提案してきたメニューは、原点に戻ることがテーマのようです。披露宴とは、新郎新婦の家族や親戚を一同に披露することに由来することを雄山は語ります。
そして海原雄山自らが、新郎新婦のご両親に会い、新郎新婦がどのような物を食べて育ったのか調査をしたようです。幸いにも両家とも心身ともに円満で豊かな家庭を築いていたということで、雄山は次の料理を提案してきます。
料理は二段の重箱料理でした。上の段の中身が新郎が食べて育ってきたもの、下の段が新婦が食べて育ってきたものです。材料と調理法は最大限に素材を活かすような作り方をしたが、しかし味の組み立ては両家の味そのものだそうです。
新郎新婦のルーツに則った料理、それが海原雄山が提案してきた至高の披露宴メニューでした。
至高の披露宴では、対決に参加したヒロイン栗田ゆう子の貴重なドレス姿が見られます。
＜究極の披露宴＞
一方究極の披露宴はというと、作中でも主要キャストである東西新聞の田端絹江と荒川さんとの結婚式が料理対決の場となります。
究極のメニュー側の料理は野草料理でした。この野草料理は新郎新婦である荒川と田畑が自分たちで摘んできたものでした。
究極の披露宴はつつがなく執り行われました。
結果として、どちらの披露宴が素晴らしかったのか、それを競うというのは「無粋」ということで両者引き分けとなりました。
海原雄山もこれには納得といった感じで、笑みを浮かべていました。そして披露宴の帰りにちょっとしたエピソードが！！
花村さんの旦那さんの三谷が栗田ゆう子に向かってこういいます。「今度は栗田さんが披露宴の主人公になる番だよ！がんばってね！」そう言われてしまった栗田ゆう子は動揺します。
ちょっと嬉しそうで恥ずかしそうな顔を栗田ゆう子は見せます。そして次の瞬間、いつもの鈍感男の山岡が、、、、^^;
「俺は招待しないでくれよ、披露宴なんか退屈だからさ！」とぼやきます。。。。本当に鈍感男！！！
そして花村さんの鉄拳制裁！「この鈍感男！！」倒れる山岡。
そしてアニメの最終回の最後の絵が次のラストのシーンとなります。
山岡士郎「ちょっと三谷さん、あんたの奥さんひどいんじゃないの～」三谷「いや、我が妻ながらあっぱれだと思うねー！」このセリフで最終回となります。
複雑な気持ちの栗田ゆう子を気遣う花村。このシーンでは栗田ゆう子は山岡士郎に気があることがはっきりしています。一方、山岡士郎には栗田ゆう子に関しては特別な感情はまだこの頃は、先程のセリフからもまだありません。
この栗田ゆう子の揺れる心模様が垣間見えるところが切なくも面白いわけです。通常のアニメ版は残念ながらここで終了となりました。ただ後にスペシャル版として「究極対至高 長寿料理対決!!」と「日米コメ戦争」が放送されます。
ここまででアニメ版は終了となります。以後はドラマが放送されていくという流れです。アニメの最終回は、いかにも最終回にふさわしいような強烈な盛り上がりというものはありませんでした。
ただ栗田ゆう子と山岡士郎の今後を予感させるシーンでの終了が続編に含みを持たせる終わり方だったと思います。スペシャル版で2話だけ復活しましたが、山岡士郎と栗田ゆう子の大きな展開は当然なく終了します。
アニメの最終回は原作でいうと27巻くらいです。栗田と山岡が急接近するのは42巻くらいですので、まだまだ先のことです。できれば数年置いてからアニメ版の続編をやってほしかったと思いますが、残念ながらそれも無理そうです。
少なくともあの当時の声優さんでいうと、海原雄山の声を担当されていた大塚周夫さんはお亡くなりになってしまっています。昔からのファンとしては大塚周夫さんなしに海原雄山はありえません。
とはいえ美味しんぼはとても面白い作品なので、リメイクの可能性はかなり低いとはいえますが、全てを一新してということであれば、完全リメイクもいつかはあるかもしれません。
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まとめ
- 美味しんぼのドラマのキャストはそうそうたるメンバーだった。
- 美味しんぼのアニメの最終回は結婚披露宴対決だった。
- アニメの最終回の結婚披露宴は荒川夫妻の結婚式だった。
美味しんぼのドラマのキャストは今も人気の俳優さんが沢山出演されていましたね。そして美味しんぼのアニメの最終回は非常に中途半端な状態での終了でした。
さすがに当時の声優さんでのリメイクはできないので、オールドファンとしては残念な気持ちもあります。しかし全136話は十分に見応えのあるボリュームといえますね。
何度も原作を読んだり、アニメを何度も見返しても、なかなかに飽きのこない作品がこの美味しんぼの魅力ですね。まさかのリメイクはあるのでしょうか。（原作は2014年から長期休載中）
